セネト

古代こだいエジプトで遊あそばれていた盤ばんゲーム。投なげ棒ぼうを投なげて、30マスの道みちを進すすみ、自分じぶんの駒こまを先さきに全部ぜんぶ盤ばんから出だしたら勝かちです。

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CPUの強さ
あなたの駒
先手
ルール

どれも今の研究者が考えた遊び方(ケンダル式)がもとです。長め:駒7個で、30 からはどの数でも出られる。きびしめ:26 を越える数では水の家に落ちる・1〜10 に駒が残っている間は盤から出られない。

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駒の数
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ver 1.0.0 · 更新

更新履歴
  1. · ver 1.0.0初回確認をいただき、公開バージョンを1.0.0にしました。ゲームの内容は変わりません。
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    セネトの遊び方

    セネトは、古代エジプトで2,000年以上にわたって遊ばれた、2人で遊ぶ競走の盤ゲームです。4本の投げ棒を投げて、出た数だけ駒を進めます。自分の駒を、相手より先に全部盤から出したら勝ちです。相手の駒と入れかわって追い越したり、駒を並べて守ったり道をふさいだりと、運だけでなく考えどころのあるゲームです。

    ただし、古代エジプトの人がどんなルールで遊んでいたのかは、記録が残っておらず、はっきりわかっていません。ここで遊べるのは、今の研究者が盤や壁画をもとに考えた遊び方(復元ルール)のひとつです。くわしくは下の「ルールの違い」と「歴史」で説明します。

    盤の見方と道順

    セネトの盤。3段×10列の30マスに1から30の番号を付け、上の段を左から右へ、まん中の段を右から左へ、下の段を左から右へ、S字に進む点線の道順。15・26〜30 には特別な印がある
    駒は 1 から 30 まで、S字の道を進みます。2人とも同じ道を同じ向きに進みます。

    盤は横10マス×縦3段の30マスです。上の段を左から右へ(1〜10)、まん中の段を右から左へ(11〜20)、下の段を左から右へ(21〜30)と、S字に進みます。30 の先で盤の外へ出ます。ウルのゲームとちがって、2人とも同じ道を通るので、はじめから相手の駒と同じ道で抜きつ抜かれつになります。

    下の段の右の5マス(26〜30)と、まん中の段の 15 には、特別な印があります。印の意味は、盤の下の「特別なマス」にもまとめています。

    投げ棒の読み方

    4本の投げ棒の読み方。白い面が1本なら1、2本なら2、3本なら3、4本なら4、白が1本もなく全部黒なら5。1・4・5はもう一度投げられる
    白い面が上を向いた本数が進む数です。全部黒なら5。

    投げ棒は、片面が白、もう片面が黒の平たい棒です。4本まとめて投げ、白い面が上を向いた本数を数えます。白が1本もない(全部黒)ときは5です。いちばん出やすいのは2(16回に6回)、1と3は16回に4回、4と5は16回に1回ずつです。

    1・4・5 が出たら、駒を動かしたあと、もう一度投げられます。2・3 のときは、動かしたら相手の番です。

    最初の並びと先手

    1から10のマスに白と黒の駒が交互に並んだ最初の形。先手の駒は2・4・6・8・10、後手の駒は1・3・5・7・9。先手は最初に10の駒を11へ進める
    駒ははじめから盤の上に、交互に並べておきます。

    駒は1人5個です。はじめに、1〜10 のマスに2人の駒を交互に並べます。2人で交互に投げ棒を投げて、先に1を出した人が先手です。先手の駒は 2・4・6・8・10 に並び、最初の1で、いちばん前(10)の駒を 11 へ進めます。1が出たので、先手はそのままもう一度投げて始めます。このゲームでは、先手を自分で選ぶこともできます(そのときは、先手の人がふつうに投げて始めます)。

    駒の進め方と入れかえ(取る)

    白い駒が3つ進んで、ひとつだけで立っている黒い駒のマスに止まり、黒い駒は白い駒がいたマスへ下がる様子
    相手の駒にちょうど止まると、2つの駒が入れかわります。

    出た数だけ、自分の駒を1つ進めます。どの駒を動かすかは自由です。自分の駒がいるマスには止まれません。動かせる駒があるときは、必ずどれかを動かします。

    相手の駒がひとつだけでいるマスにちょうど止まると、その駒と入れかわります。相手の駒は、こちらの駒がいたマスまで下がります。ウルのゲームやバックギャモンのように振り出しに戻るのではなく、「入れかわる」のがセネトの特徴です。取れる場面でも、取らずにほかの駒を動かしてかまいません。

    2つ並ぶと守り、3つ並ぶと通せんぼ

    ①となり合って2つ並んだ黒い駒には、白い駒は止まれない。②3つ並んだ黒い駒の向こうへは、白い駒は越えて進めない
    となり合った2つの駒は取られません。3つ並ぶと、相手はその先へ進めません。

    同じ人の駒が、道のとなり合ったマスに2つ以上並んでいると、その駒は取られません(相手はそのマスに止まれません)。2つ並びは飛び越えられますが、3つ以上並ぶと、相手の駒はその並びを越えて進めなくなります。駒をくっつけて守りながら、相手の行く手をふさぐのが、セネトの大事な作戦です。

    美しい家(26)と最後の5マス

    26の美しい家から、1なら27の水の家に落ちて15へ戻る、2なら28、3なら29、4なら30、5なら盤の外へ。28からは3、29からは2、30からは1で盤から出る
    どの駒も 26 に一度止まってから、最後の5マスへ進みます。

    26 の「美しい家」には、どの駒も必ずちょうどの数で止まります。26 を越えてしまう数では、その駒は動かせません。26 からは、出た数で行き先が決まります。

    26 から出た数どうなる
    127 の「水の家」に落ちて、15(ふたたび生まれる家)へ戻される。15 に駒があれば、その手前の空いているマスへ
    228 へ。あとは3が出たら盤から出る
    329 へ。あとは2が出たら盤から出る
    430 へ。あとは1が出たら盤から出る
    5そのまま盤から出る

    28・29 にいる駒は取られません。30 の駒は、ひとつだけなら 26 から4で入れかえられることがあります。28〜30 の駒は、決まった数が出るまでそこで待ち、ほかのマスへは動きません。

    前に動かせないときは後ろへ

    出た数でどの駒も前に進めないとき、駒を1つ、出た数だけ後ろへ動かす様子
    どの駒も前に進めないときは、1つを後ろへ動かします。

    出た数でどの駒も前に進めないときは、どれか1つの駒を、出た数だけ後ろへ動かします(後ろのマスに相手の駒がひとつだけでいれば、入れかわります)。後ろにも動かせないときは、その番は終わりです。動けなくても、1・4・5 が出ていれば、もう一度投げられます。

    ルールの違い(標準・長め・きびしめ)

    セネトのルールは、古代の遊び方そのものではなく、研究者が考えた復元のルールです。もっともよく知られているのは、アメリカの考古学者ティモシー・ケンダルが1978年に発表した形(ケンダル式)と、カナダのボードゲーム史家 R.C. ベルの形です。今売られているセネトのセットの多くは、これらのルールを使っています。このゲームでは、ケンダル式をもとにした3つの組み合わせから選べます。「自分で決める」で1つずつ変えることもできます。

    ルール標準長めきびしめ
    駒の数5個7個5個
    30 から出る数1だけどの数でも1だけ
    26 を越える数動けない動けない水の家に落ちる
    盤から出られるときいつでもいつでも1〜10 に駒がないとき

    「長め」は、ケンダルの1979年の最初のルールにある駒7個の形です。「きびしめ」は、ケンダルの説明書にある選べるルール(26 を越えると水の家に落ちる・最初の列に駒が残っている間は出られない)を入れた形です。ベルのルールは、駒10個・4面のサイコロを使い、取った駒を盤から取り除いて、盤から出した駒の数で勝ち負けを決めるなど、かなり違う遊び方です。

    勝つためのコツ

    1. 駒を2つずつ組にして進める

    となり合って並んだ駒は取られません。1つだけ離れて進んだ駒は、後ろの相手に入れかえられやすくなります。できるだけ2つ組で動かすと、安全に進めます。

    2. 3つ並べて相手をせき止める

    3つ並んだ駒は、相手の駒が越えられない壁になります。相手の駒が後ろにたまっているときに壁を作ると、相手は前に動かせる駒がなくなり、後ろへ下がらされることもあります。

    3. 相手の駒の1〜3マス先に1つで止まらない

    1〜3 は出やすい数です。相手の駒のすぐ先にひとつだけで止まると、入れかえられて下がる危険があります。このゲームの「取られそうな駒に印を出す」をオンにすると、危ない駒に「!」の印が出ます。

    4. 1・4・5 のもう一度を生かす

    1・4・5 が出たら続けて投げられるので、続きの手を考えて動かせます。たとえば1で組を作っておき、次の数で前の駒を進める、といった順番の工夫ができます。

    5. 26 にちょうど止まれる駒を用意しておく

    26 にはちょうどの数でしか止まれません。21〜25 に駒をいくつか置いておくと、どの数が出ても 26 に入れる駒があり、むだな番が減ります。

    6. 26 からの1に注意する

    26 から1が出ると水の家に落ちて、15 まで戻されます。ほかに動かせる駒があるなら、26 の駒ではなく別の駒を動かして、落ちるのを避けましょう。

    よくある質問

    本当のルールはわかっているの?

    わかっていません。セネトの盤や駒はたくさん見つかっていて、遊んでいる様子を描いた壁画もありますが、遊び方を書いた記録は見つかっていません。今遊ばれているルールは、研究者が盤の印や絵、文章の断片から考えたものです。ここで遊べる形も、そのひとつです。

    相手の駒を取ると、どうなるの?

    取られた駒は、取った駒がいたマスへ下がります(入れかわり)。振り出しに戻るわけではないので、何度も入れかえ合いになることがあります。

    どの数も出せないときは?

    前に進める駒がなければ、駒を1つ後ろへ動かします。後ろにも動かせなければ、その番は終わりです。1・4・5 が出ていれば、もう一度投げられます。

    CPUの強さはどれを選べばいい?

    はじめて遊ぶなら「やさしい」がおすすめです。入れかえや盤から出す手をよく見落とします。ルールに慣れたら「ふつう」。目の前の得な手はたいてい選びますが、そのあとの危険はあまり考えません。「つよい」は、相手の次の投げまで考えて、駒を組にしたり壁を作ったりしてくる手ごわい相手です。投げ棒の運が大きいゲームなので、どの強さでも逆転が起こります。

    途中でやめても、続きから遊べる?

    はい。同じ端末・同じブラウザで開けば、「続きから」で再開できます。音ははじめは出ない設定で、ゲーム画面の「音:オフ」を押すと効果音が鳴ります。

    セネトの歴史(授業で使うときに)

    いつ・どこで遊ばれていたの?

    セネトは、古代エジプトで生まれたと考えられている盤ゲームです。紀元前3100年ごろの第1王朝の墓から、セネトかもしれない盤のかけらが見つかっています。はっきりセネトとわかる最も古い絵は、第3王朝(紀元前2600年代)の高官ヘシラー(ヘシ)の墓に描かれたものです。そのあとも、ローマ時代のはじめまで、2,000年以上遊ばれました。エジプトのまわりのレバント(今のイスラエル・シリアのあたり)やキプロス島でも見つかっています。

    新王国時代(紀元前1550〜1070年ごろ)の盤は、木や象牙、ファイアンス(青い焼き物)で作られ、引き出しのついた箱になっているものもあります。箱の表がセネト、裏が20マスのゲーム(ウルのゲームの仲間)になったものも多く、ニューヨークのメトロポリタン美術館には、アビドスの墓で見つかった青いファイアンスの盤(トトメス3世のころ)が収められています。

    ツタンカーメンやネフェルタリとセネト

    紀元前14世紀の王ツタンカーメンの墓からは、セネトの盤の箱がいくつも見つかりました。ラメセス2世の王妃ネフェルタリの墓の壁には、王妃がひとりでセネトを打っている絵が描かれています。相手の姿は描かれていません。

    新王国時代になると、セネトは死者の魂があの世を通りぬける旅と結びつけて考えられるようになりました。「死者の書」の第17章には、死んだ人が見えない相手とセネトを打つ場面が出てきます。「セネト」という名前は、古代エジプトのことばで「通りぬける」という意味だといわれています。最後のマスに「よい(美しい)」を表す印や水の印が描かれているのも、あの世への旅の考え方と関係があると考えられています。

    ルールはどうやって考えられたの?

    セネトはローマ時代に遊ばれなくなり、ルールは忘れられました。20世紀になって、スイスの考古学者ギュスターヴ・ジェキエが、見つかった盤や絵から最初の復元ルールを考えました。1970年代の終わりには、ティモシー・ケンダルと R.C. ベルがそれぞれ別のルールを発表し、今広く遊ばれているのはこの2つをもとにした形です。ただし、どちらも1,000年以上の時代にまたがる手がかりをつなぎ合わせたもので、古代の人がまったく同じように遊んでいたかどうかはわかりません。マスの印の意味や、駒の数、投げ棒の数え方についても、研究者によって考え方が違います。

    すごろく・バックギャモンとの関係

    セネトは、投げ棒やサイコロの数だけ駒を進めて、先に全部をゴールさせる「競走の盤ゲーム」です。日本のすごろく(盤すごろく)や、今も世界中で遊ばれているバックギャモンと同じ仲間の遊びといえます。駒を2つ並べると取られないという考え方は、バックギャモンにもよく似ています。ただ、セネトがこれらの直接の祖先かどうかは、はっきりわかっていません。

    出典