将棋の遊び方
将棋は、縦9マス・横9マスの盤に1人20枚ずつの駒を並べ、2人が交代で1手ずつ動かして、相手の「王」を追いつめるゲームです。取った相手の駒を自分の駒として使える(持ち駒)、相手の陣地に入ると駒が強くなる(成る)のが、ほかの国の似たゲームにない将棋の大きな特ちょうです。このゲームでは、CPUと対戦するほか、1台の画面で2人が交代に指すこともできます。はじめての人のために、えらんだ駒の動ける向きを矢印で出す「動きガイド」や、ねらわれている駒の印、ヒント、待ったを用意しました。
駒の並べ方

自分に近いいちばん下の段に、左から香車・桂馬・銀将・金将・玉将・金将・銀将・桂馬・香車を並べます。その上の段は、左から2つ目に角行、右から2つ目に飛車。3段目には歩兵を9枚すべてのマスに並べます。相手は盤を180度回した位置に同じように並べるので、自分の角と相手の角、自分の飛車と相手の飛車が、ななめ・向かい合わせの位置になります。駒は先のとがった方を相手に向けて置き、画面では向こう向きの駒が自分の駒です。王は、手前の人の駒を「玉」、向こうの人の駒を「王」と書くことが多く、このゲームもそうしています。動きも役目もまったく同じです。
駒の動かし方

自分の番には、盤の上の駒を1つ動かすか、持ち駒を1つ打ちます。パスはできません。
| 駒 | 動ける所 |
|---|---|
| 玉(王) | まわりの8マスに1マスずつ |
| 飛車 | 縦と横に、ほかの駒にぶつかるまで何マスでも |
| 角行 | ななめ4方向に、何マスでも |
| 金将 | 前・ななめ前・横・真後ろへ1マス(ななめ後ろには行けない) |
| 銀将 | 前・ななめ前・ななめ後ろへ1マス(横と真後ろには行けない) |
| 桂馬 | 2マス前の、左右どちらかのマスへ跳ぶ(間の駒を跳びこえられる) |
| 香車 | 前へ何マスでも(後ろ・横には行けない) |
| 歩兵 | 前へ1マスだけ |
行きたいマスに自分の駒があるときは進めません。相手の駒があるときは、その駒を取ってそのマスに進めます。桂馬のほかは駒を飛びこえられません。
相手の陣地に入ると「成る」

盤のいちばん奥の3段(画面で色が少し濃い所)が相手の陣地です。駒がこの3段に入るとき、3段の中で動くとき、3段から出るときに、駒を裏返して「成る」ことができます。歩・香車・桂馬・銀将は成ると金将と同じ動きになり、それぞれ「と」「成香」「成桂」「成銀」とよびます。飛車は「龍(竜王)」になって、縦横どこまでも+ななめに1マス。角行は「馬(竜馬)」になって、ななめどこまでも+縦横に1マス動けます。玉と金は成りません。
成るかどうかは、ふつうは自分で選べます(このゲームでは、成れるときに「成りますか?」と聞きます)。ただし、成らないと次から動けなくなる場合は必ず成ります。歩と香車はいちばん奥の段、桂馬は奥の2段に進んだら、必ず成ります。
取った駒は「持ち駒」にして打てる

相手の駒を取ったら、それは自分の「持ち駒」になり、駒台(盤の手前の帯)に置かれます。自分の番に、駒を動かすかわりに、持ち駒を1つ盤の空いているマスに置けます。これを「打つ」といいます。打った駒は、成っていない表の面で置きます。敵陣に打ってもその場では成れませんが、次にその駒を動かすときには成れます。成った駒を取ったときは、元の駒にもどして持ち駒にします。
打てない場所もあります。自分の成っていない歩がある縦の列(筋)に、もう1枚歩を打つのは「二歩」といって反則です(「と」になった歩は数えません)。また、次から動けなくなる所、つまり歩と香車はいちばん奥の段、桂馬は奥の2段には打てません。このゲームでは、打てないマスには青い点が出ないので、押すと理由を説明します。
王手と詰み(勝ち負けの決め方)

相手の王を次に取れる形にする手を「王手」といいます。王手をかけられたら、王を逃がす・王手をかけている駒を取る・間に駒を入れる(合い駒)のどれかで、必ず王手をはずさなければいけません。王手をほうっておく手や、自分から相手の駒が利いているマスに王を動かす手は反則なので、このゲームでは指せないようになっています。どうやっても王手をはずせない形を「詰み」といい、相手の王を詰ませた人の勝ちです。
打ち歩詰め・千日手など、そのほかの決まり

持ち駒の歩を打って、その一手で相手を詰ませるのは「打ち歩詰め」といって反則です。盤の上の歩を1マス進めて詰ませる「突き歩詰め」や、歩を打って王手をかけるだけ(相手に逃げ道がある)ならかまいません。
同じ形(盤の上の駒・両方の持ち駒・どちらの番か)が4回出てきたら「千日手」で、このゲームでは引き分けです(プロの対局では先手と後手を入れかえて指し直します)。ただし、片方がずっと王手をかけ続けて同じ形がくり返されたときは「連続王手の千日手」といって、王手をかけていた側の負けになります。
入玉と持将棋

玉が相手の陣地(奥の3段)まで進むことを「入玉」といいます。将棋の駒はほとんどが前へ進む駒なので、入玉した玉はなかなか詰みません。おたがいに入玉すると勝負がつかなくなるので、「入玉宣言」という決まりがあります。自分の番に、次の条件がすべてそろっていれば、「入玉宣言」ボタンで宣言できます。
- 自分の玉が相手の陣地(奥の3段)に入っている
- その3段に、玉のほかの自分の駒が10枚以上ある
- 自分の玉に王手がかかっていない
- 点数(飛車・角行と、成った龍・馬は5点、ほかの駒は1点。玉は数えない)が、3段の中の自分の駒と持ち駒を合わせて24点以上ある
「24点法」では、31点以上なら宣言した人の勝ち、24〜30点なら引き分け(持将棋)です。設定で「27点法」にすると、先手は28点以上、後手は27点以上で宣言した人の勝ちになり、引き分けがありません。どちらも、条件が1つでも足りないのに宣言すると、宣言した人の負けです(このゲームでは、宣言する前に条件を数えて見せます)。また、500手まで指しても決着がつかないときは持将棋(引き分け)です。
駒落ち(ハンデ戦)
強さに差がある人どうしでは、強い人が駒を減らして指す「駒落ち」があります。このゲームでは、CPUの角行を減らす「角落ち」、飛車を減らす「飛車落ち」、両方を減らす「二枚落ち」を選べます。駒落ちでは、駒を落とした側(上手)が先に指すのが決まりです。棋譜では、下手(駒を落とされていない側)を▲、上手を△で書きます。
動きガイド・ヒント・待った・棋譜

「動きガイド」をオンにすると、駒をえらんだときに、その駒が動ける向きを盤の上に矢印で出します。相手の駒に取られそうな自分の駒には赤い点線の輪がつくので、うっかり取られるのを防げます。「ヒント」を押すと、よさそうな手を緑の矢印で教えてくれます。「待った」で自分が指す前の形まで戻せます。盤の下の「棋譜」には、指した手が「▲7六歩」のように並びます。▲と△は先手と後手、数字は右から数えた縦の列(筋)、漢数字は上から数えた横の段、最後が駒の名前です。前の手と同じマスで取ったときは「同」、成ったときは「成」、成れるのに成らなかったときは「不成」、持ち駒を打ったとき盤の駒と区別が必要なら「打」がつきます。
勝つためのコツ
1. 動かす前に「そのマスは相手の駒が利いていないか」を見る
いちばん多い負け方は、駒をただで取られることです。動かしたい先に、相手の駒が来られないかを確かめてから動かしましょう。動きガイドの赤い輪がついた駒は、次に取られるかもしれない駒です。
2. 玉を金・銀で囲う
最初の形のままでは、玉は攻められやすい真ん中にいます。序盤のうちに、玉を左か右へ2〜3マス寄せ、そのまわりに金と銀を集めておくと、相手の攻めがとどきにくくなります。これを「囲い」といいます。
3. 飛車と角は大事にする
飛車と角は遠くまで動ける強い駒です。前に出しすぎて取られると、相手の持ち駒になって自分の陣地に打ちこまれます。取られない所から、相手の陣地をねらうように使いましょう。成って龍や馬になると、さらに強くなります。
4. 歩を前に進めて、道をあける
飛車や角の前の歩を1つ進めると、その駒の通り道が開きます。最初の一手でよく指される「▲7六歩」(角の道をあける)や「▲2六歩」(飛車の前の歩を進める)は、そのための手です。
5. 持ち駒は、王手や守りの決め手に使う
持ち駒は、空いているマスならどこにでも打てるのが強みです。相手の玉の頭に金を打つ「頭金」は、詰みの基本の形です。反対に、自分の玉があぶないときは、持ち駒を打って守ることもできます。
6. 王手をかけられたら、あわてずに3つの手を探す
王手をかけられたら、「逃げる」「取る」「間に駒を入れる」の3つを順に考えましょう。逃げる先が、ほかの相手の駒に利かれていないかにも気をつけます。このゲームでは、王手をはずさない手は指せないので、指せる手だけが青い点で出ます。
よくある質問
将棋のルールをまったく知らなくても遊べる?
はい。動きガイドをオンにすると、駒をえらぶだけで動ける所が矢印と点で出ます。反則になる手は指せないようになっているので、まずはCPUの「やさしい」と指しながら、駒の動きを覚えてみてください。もっと小さな盤で覚えたい人には、5枚ずつの駒で遊ぶミニ将棋もおすすめです。
CPUの強さはどう違う?
「やさしい」は、目の前の駒を取りのがしたり、詰ませられる場面に気づかなかったり、持ち駒をあちこちに打ったりします。はじめての人でも勝ちやすい相手です。「ふつう」は、ときどき先を読んで、取られそうな駒をよけたり、取り返しをねらったりします。駒の動きを覚えたら勝ち越せる相手です。「つよい」は、読む回数が増えて、すきを見せるとすぐに駒を取りにきます。何局か指して慣れた人向けです。どの強さでも、駒落ちにするとCPUの飛車や角がなくなります。
「成りますか?」と聞かれたら、どうすればいい?
多くの場合は「成る」でかまいません。歩・香・桂・銀は金と同じ動きに、飛車は龍に、角は馬になって強くなります。ただ、銀や桂馬は、成ると後ろへの動き方が変わるので、わざと成らないこともあります。成らないと動けなくなる所では、聞かずに成ります。
1台で友だちや家族と対戦できる?
はい。「相手」で「となりの人(1台を2人で)」を選ぶと、1台の画面で交代に指せます。下の人と上の人が、それぞれ自分の駒を動かしてください。駒落ちを選ぶと、上の人の駒が減ります。
途中でやめても続きから遊べる?
はい。同じ端末・同じブラウザで開けば「続きから」で再開できます。棋譜もそのまま残ります。音は、はじめは出ない設定です。「音:オフ」を押すと鳴るようになります。
将棋の歴史
将棋のもとになったのは、古代インドの「チャトランガ」という盤上遊びだと考えられています。これが西へ伝わってチェスに、東へ伝わってシャンチー(中国の象棋)やマークルック(タイの将棋)などになり、日本にも伝わって将棋になったといわれます。日本に伝わった時期や道すじは、はっきりとはわかっていません。平安時代の書物に将棋の記録があり、今の形に近い将棋は室町時代のころにできたと考えられています。取った駒を使える決まりは、世界の似たゲームの中でも日本の将棋にしかない、めずらしい決まりです。江戸時代には将棋を仕事とする家が幕府に仕え、今ではプロの棋士が対局するタイトル戦が一年中行われています。