ペグソリティアの遊び方
ペグソリティアは、穴のあいた盤に立てたペグ(くい)や玉を、ひとりで減らしていくパズルです。玉を使うものは「ボールソリティア」「マーブルソリティア」とも呼ばれ、英国では単に「ソリティア」と言います。トランプのソリティアと同じく「ひとり遊び」という意味の名前で、日本でも明治時代の本に「獨り遊び」として紹介されています。このゲームでは、木の盤のくぼみに玉を置いた形で遊びます。
はじめの形

盤の穴を1つだけ空けて、残りの穴すべてに玉を置きます。どの穴を空けるかで、解きやすさも、最後の1本を残せる場所も変わります。このゲームでは、盤ごとに解きやすい「おすすめの穴」が空いた形で始まり、「自分で選ぶ」にすると最初に好きな穴の玉を1つ取ってから始められます。
となりの玉を飛びこして取る

動かし方は1つだけです。玉を1つ選び、となりにある玉を飛びこして、そのすぐ向こうの空いている穴へ移します。飛びこされた玉は盤から取ります(このゲームでは盤のまわりの溝に並びます)。1回飛ぶと、玉は必ず1本減ります。
飛びこした玉が、そこからさらに別の玉を飛びこせるなら、続けて飛んでもかまいません。何回続けて飛んでも、同じ玉が続けて動いた分は「1手」と数えるのが決まった数え方です。
飛べない動き

- 英国式・欧州式の四角い並びの盤では、たて・よこの4つの向きだけ。斜めには飛べません
- 三角の盤では、穴が並んでいる3本の線の向き(横と、左右の斜め)の6つの向きに飛べます
- 飛びこせるのは、となりの玉1つだけ。2つ以上をまとめて飛びこしたり、空いた穴を飛びこしたりはできません
- 着地する穴は空いていなければなりません。玉を取らずに、となりの穴へ1つずらすだけの動きもありません
終わりと評価

どの玉も飛べなくなったら終わりです。残った玉が少ないほどよい結果で、1本だけにできれば成功です。さらに、最後の1本を決まった穴(多くは最初に空けた穴。英国式ならまん中)に残せたら、いちばんよい「完全解」です。このゲームでは、目標の穴に小さな金色の輪を付けています。
| 残った玉 | 評価 |
|---|---|
| 1本・目標の穴 | 完全解 |
| 1本 | 成功 |
| 2本 | あと一歩 |
| 3〜4本 | もう少し |
| 5本以上 | もう一度 |
3つの盤

| 三角(15穴) | 英国式(33穴) | 欧州式(37穴) | |
|---|---|---|---|
| 形 | 1辺に5つの穴が並ぶ三角形 | 十字の形(7×7の四すみを2×2ずつ欠いた形) | 英国式の十字の内側の角に1つずつ足した、丸に近い形 |
| 飛ぶ向き | 6つの向き | たて・よこの4つの向き | |
| 玉の数 | 14 | 32 | 36 |
| おすすめの空き穴 | 下の辺のまん中 | まん中 | まん中の1つ上 |
| 完全解の穴 | 最初に空けた穴 | 最初に空けた穴(まん中) | まん中をはさんで反対の穴(まん中の1つ下) |
| むずかしさ | やさしい。はじめての人向け | ふつう。考え方がわかると解ける | むずかしい。空ける穴によっては1本にできない |
いちばん有名なのは英国式の盤で、まん中を空けて始め、最後の1本をまん中に残すのが昔からの目標です。欧州式はフランスで古くから遊ばれてきた盤で、まん中を空けて始めると、どんなにうまくやっても最後に2本が残ることが知られています(数学で証明されています)。そのため、このゲームのおすすめはまん中の1つ上を空ける形です。欧州式は37の穴のうち16の穴のどれかを空けたときだけ、1本まで減らせます。「自分で選ぶ」で1本にできない穴を選ぶと、始めるときにお知らせします。
三角の盤は1辺が5つの小さな盤で、レストランの席で遊べるおもちゃとしても広く知られています。どの穴を空けても1本まで減らせますが、内側の3つの穴を空けると、最後の1本を同じ穴に戻すことはできません(そのときは別の穴が目標になります)。
今日の問題
「今日の問題」は、途中まで進んだような玉の並びから、残り1本を目指す問題です。盤ごとに1日1問で、日付が変わると新しい問題になります。どれも必ず1本まで減らせる並びですが、最初の手を選びまちがえると解けなくなる所があります。玉が少ないぶん、先を読んで考える練習にぴったりです。
うまく減らすコツ
1. ふちや角の玉を先に片づける
盤のふちや角にある玉は、飛びこせる向きが少ないので、後に残ると取れなくなりがちです。まん中の玉はいつでも取れるので、はじめはふちの近くから減らしていきましょう。
2. ぽつんと離れた玉を作らない
まわりに玉のない玉は、ほかの玉が近くに来ないかぎり取れません。飛ぶ前に「この手のあと、離れ小島になる玉はないか」を見ると、失敗がぐっと減ります。
3. 3つずつまとめて片づける

英国式・欧州式では、1列に並んだ3つの玉を、すぐそばの1つの玉を使ってまとめて取るやり方がよく知られています。そばの玉がいったん外へ飛び出し、3つのうちの2つを片づけたあと、もとの場所へ飛んで戻ってきます。盤をいくつかのかたまりに分けて、かたまりごとに片づけると、33穴の盤も解けるようになります。
4. 三角の盤は「角に入らない・内側から出ない」
三角の盤では、角の穴へ飛びこむ手と、内側の3つの穴から飛び出す手は、行き止まりになりやすいと言われています。ほかに手があるときは、そちらを選んでみましょう。
5. 最後の形から逆に考える
玉が少なくなったら、「最後の1本はどこに残るか」「その1つ前は2本がどこに並んでいればよいか」と、終わりから逆に考えると道が見えてきます。完全解をねらうときは、目標の穴の近くに玉を集めておきましょう。
6. 困ったらヒントと1手もどす
ヒントは、そこから1本まで減らせる手を1つ教えてくれます(完全解が間に合うときは完全解への手)。解けない並びになったことに気づいたら、「1手もどす」で何手か戻って、別の手を試してみましょう。
よくある質問
玉を斜めに飛ばせないのはなぜ?
英国式・欧州式の盤は、決まった遊び方ではたて・よこにしか飛べません。斜めも飛べる遊び方もありますが、このゲームは一般的な決まりに合わせています。三角の盤は穴の並び方がちがうので、斜めの線にそって飛べます。
最後の1本は、どこに残ってもいいの?
1本だけにできれば「成功」です。そのうえで、目標の穴(金色の輪の穴)に残せたら「完全解」になります。盤の穴には、最後の1本を残せる穴と残せない穴があり、それは最初にどの穴を空けたかで決まります。
ヒントを押しても手が出ないことがあるのはなぜ?
玉が多いうちは、先の手の組み合わせがとても多いので、すぐには答えが見つからないことがあります。そのときは少し進めてから、もう一度押してみてください。玉が20本くらいまで減ると、ほぼすぐに答えが出ます。
「残り1本にできなくなりました」と出たら?
その並びからは、どう飛んでも2本以上残ってしまう、という意味です。最後まで続けてもかまいませんし、「1手もどす」で戻ってやり直すこともできます。知らせが要らないときは、設定で切れます。
途中でやめても続きから遊べる?
はい。同じ端末・同じブラウザなら、ページを開き直したときに「続きから」で再開できます。今日の問題は、その日のうちだけ続きから遊べます。音ははじめは出ない設定です。
ペグソリティアの由来
この遊びがいつどこで生まれたかは、はっきりしていません。記録に残る古いものは17世紀の終わりのフランスで、1697年ごろの版画に、盤のそばに座る貴婦人の姿が描かれています。同じころのフランスの雑誌にも、盤と遊び方の説明が載っているそうです。その後イギリスなどヨーロッパに広まり、英国式の十字の盤が有名になりました。日本では1907年(明治40年)の『世界遊戯法大全』に紹介されています。数学者にも好まれ、どの穴から始めればどこに1本残せるかといった研究が、今も続けられています。