クリベッジの遊び方
クリベッジは、イギリスで生まれた2人用のトランプゲームです。ジョーカーを抜いた52枚を使い、札を出し合いながら「合計15」「同じ数字(ペア)」「続き番号(ラン)」などを作って点を取ります。点は紙に書くのではなく、穴のあいた木の板(クリベッジボード)にペグ(小さな棒)を差して数えるのが特徴です。ペグを121点のゴールまで先に進めた方の勝ちです。
1回の流れは「配る → クリブに2枚出す → スターターをめくる → ペギング(札を出し合う)→ ショー(手札を数える)」のくり返し。点の数え方が独特ですが、このページでは手札とクリブの点を自動で数えて「15が2つで4点、ペアで2点…」と内訳を出し、ペギングでは出せる札と取れる点も見えるので、はじめてでも遊びながら覚えられます。
テーブルの見方

1. 親を決めて、6枚ずつ配る
はじめに1枚ずつ札を引き、低い札(A がいちばん低い)を引いた方が最初の親(配る人)になります。同じ数字なら引き直します。親は1人に6枚ずつ配り、2回目からは1回ごとに親が交代します。親でない人を「子」と呼びます。
札の数え方は、A=1、2〜10=数字のとおり、J・Q・K=10 です。ただし「ペア」や「ラン」を作るときは、J・Q・K はそれぞれ別の数字(J=11、Q=12、K=13)として扱います。たとえば 10 と Q はどちらも10と数えますが、ペアにはなりません。
2. クリブに2枚出す
配られた6枚から、2人とも2枚を選んで裏のまま出します。4枚集まった札を「クリブ」といい、クリブは親の物です。回の最後に、親がクリブの点ももらえます。手元には4枚が残ります。
自分が親のときは、点になりそうな札(5 や、ペア・続き番号)をクリブに入れても損はしません。子のときは、相手の点になる札をクリブに入れないように気をつけます。このゲームでは、手元の点とクリブの点の見込みから計算した「おすすめ」の2枚に印が付きます。

3. スターターをめくる(ヒズ・ヒールズ)
子が山札を切り、親が1枚をめくって表にします。この札を「スターター」といいます。スターターはペギングでは使いませんが、最後に数えるとき、2人の手札とクリブのどれにも5枚目として入ります。スターターがジャックなら、親はすぐに2点もらえます(ヒズ・ヒールズ)。
4. ペギング:合計31まで交互に出す
子から順に、手札を1枚ずつ自分の前に出していきます。出した札の数字を足していき、その合計を声に出して数えます。合計が31を超える札は出せません。出したときに次の形ができたら、その場で点がもらえます。
| できた形 | 点 |
|---|---|
| 合計がちょうど15 | 2点 |
| 合計がちょうど31 | 2点 |
| 直前の札と同じ数字(ペア) | 2点 |
| 同じ数字が3枚続く | 6点 |
| 同じ数字が4枚続く | 12点 |
| 直前までの札と続き番号(ラン。3枚以上) | 枚数と同じ点 |
ランは出た順番がばらばらでもかまいません。4・2・3 と出たら、3を出した人が3枚のランで3点。続けて5を出せば4枚のランで4点です。ただし、あいだに関係のない札がはさまると、そこで切れます。

5. ゴーと最後の1点
出せる札がない(どれを出しても31を超える)ときは「ゴー」と言って休みます。相手は出せるだけ続けて出します。2人とも出せなくなったら、最後に札を出した人に1点。ちょうど31にしたときは31の2点だけで、この1点はつきません。そのあと合計を0に戻し、最後に出した人の相手から続けます。出せる札があるのにゴーと言うことはできません。
2人とも手札を出し切ったらペギングは終わりです。いちばん最後の札を出した人にも1点(ラスト)が入ります。

6. ショー:手札とクリブを数える
ペギングが終わったら、出した札を手元に戻し、子の手札 → 親の手札 → 親のクリブの順に、4枚とスターターの5枚で点を数えます。同じ札をいくつの組に使ってもかまいません。
| 形 | 点 |
|---|---|
| 合計15になる組(何枚でも) | 1組2点 |
| 同じ数字の2枚(ペア) | 1組2点(3枚なら6点、4枚なら12点) |
| 続き番号3枚以上(ラン) | 枚数と同じ点。重なるランは全部数える |
| 手札4枚が同じマーク(フラッシュ) | 4点(スターターも同じなら5点) |
| スターターと同じマークのジャックを持っている(ノブ) | 1点 |
たとえば 7・8・8・K にスターターの 9 なら、「7+8」が2組で15が2つ(4点)、8のペア(2点)、7・8・9 のランが2つ(6点)で、合計12点です。クリブのフラッシュだけは特別で、クリブの4枚とスターターの5枚が同じマークのときだけ5点になります。

7. クリベッジボードとペグ
点が入るたびに、ボードのペグを点の数だけ進めます。1人2本のペグを使い、後ろのペグが前のペグを跳び越して新しい点の穴に入ります。2本の間が「さっき入った点」なので、数え間違いがあっても前の点に戻れます。このゲームのボードは、1人3列の穴を折り返しながら進み、右端の真ん中のゴールの穴(121)に入ったら勝ちです。

8. ゲームの終わり
だれかが121点に届いたら、その場でゲームは終わりです。ペギングの途中でも、ショーで数えている途中でもかまいません。ショーは子から数えるので、2人とも届きそうなときは子が先に上がれます。負けた方が91点に届いていなければ「スカンク」、61点に届いていなければ「ダブルスカンク」と呼ばれる大勝ちです。次のゲームは、負けた人が先に親になります。
設定で選べること
| 項目 | 選べるもの |
|---|---|
| 目標点 | 121点(ふつう)/61点(短め。スカンクは31点未満) |
| スカンク | あり/なし |
| マグズ | なし(点は自動で数える)/あり(自分で数えて入れる。数え漏れは相手が取れる) |
| 予告・おすすめ | ペギングで出せる札と取れる点の予告、クリブに出す札のおすすめ。どちらも消せます |
「マグズ」は、相手が数え漏らした点を「マグズ!」と言って自分の点にできる決まりです。このゲームで「あり」にすると、自分の手札とクリブは点を数えて入れ、CPUの申告に数え漏れがあると思ったら「マグズ!」を押して取れます。
勝つためのコツ
1. 5 は親のときの宝物
J・Q・K・10 は全部10と数えるので、5 があると15がとても作りやすくなります。自分が親ならクリブに5を入れてもよく、子のときは相手のクリブに5を入れないのが基本です。
2. 子のときは、クリブに「つながらない札」を
K と 9、Q と 8 のように数字が離れていて合計15にもならない2枚は、相手のクリブに入れても点になりにくい組です。ペアや続き番号、合わせて15になる2枚は避けましょう。
3. スターターで伸びる形を残す
4枚がもう組になっていなくても、6・7・8 のような続き番号や、5 と絵札の組み合わせは、スターター次第で大きく伸びます。このゲームの「おすすめ」は、スターターがどの札でも平均してどれだけ点になるかで選んでいます。
4. 最初の1枚は 4 以下が安全
最初に出す札が4以下なら、相手は次の1枚で15を作れません。5 から出すと、10の札で15にされやすくなります。また、合計を21にすると、相手が10の札を出して31の2点を取りやすくなります。
5. 低い札を残して「ゴー」の1点を取る
終わりに近い合計で A や 2 を出せると、相手がゴーになったあとの最後の1点や、31の2点が取れます。低い札は最後まで取っておくと役に立ちます。
6. ボードを見て攻めと守りを切りかえる
1回で、2人合わせて平均25点ほどペグが進みます。ゴールが近いときは、ペギングで少しでも点を取りにいく、相手がゴールに近いときは、相手に点を取らせない出し方を優先する、といった切りかえが勝負を分けます。
よくある質問
3人や4人でも遊べますか?
遊べます。3人なら1人5枚ずつ配り、クリブに1枚ずつと山札から1枚を入れます。4人なら2人ずつのチームで、5枚ずつ配って1枚ずつクリブに入れます。このページはあなたとCPUの1対1です。
手札の最高点は何点ですか?
29点です。5 が3枚とジャックを持っていて、スターターが残りの5で、ジャックがスターターと同じマークのとき、15が8組(16点)、5の4枚そろい(12点)、ノブ(1点)で29点になります。
「19点の手」とは?
手札の点として、19点はどうやっても作れません。そのため、点が0の手を冗談で「19点」と呼ぶことがあります。ほかに25・26・27点も作れません。
スターターがジャックのとき、ノブにもなりますか?
なりません。スターターのジャックは、親の「ヒズ・ヒールズ」の2点だけです。ノブは、スターターと同じマークのジャックを手札(またはクリブ)に持っているときの1点です。
キーボードでも遊べますか?
遊べます。← → キーで札を選び、はじめはスペースでクリブに出す札を選んで Enter で決定、ペギングではスペースか Enter で選んだ札を出します。数えたあとは Enter で次へ進みます。
クリベッジのなりたち
クリベッジは、17世紀のはじめにイギリスの詩人ジョン・サックリングが、それより古い「ノディ」という遊びをもとに考えたと伝えられています。イギリスでは昔から酒場の遊びとして親しまれ、のちにアメリカやカナダ、オーストラリアなど英語の国々に広まりました。木の板に穴をあけてペグで点を数える道具は、今でもこのゲームの顔です。アメリカの潜水艦の中で受けつがれている古いクリベッジボードの話など、長く愛されてきたことを感じさせる話も残っています。